『セクシードライバー』
深夜、タクシーに携帯電話を忘れた女と、それを届けに来たタクシー運転手の終わりのない立ち話は、いつしか二人の寂しさと不安を放出させていく。
2009年に財団江本純子公演として初演し、第54回岸田國士戯曲賞最終候補に。2021年のコロナ禍に無観客公演ならぬ”観客ひとり”公演と名付け、深夜3時のひと気のない湾岸埠頭にて開演した。この時、観客ひとり=江本純子が撮影した長回し80分の映像を用い、2022年3月の試演会を経て、11月に北千住BUoYにて上演した。
江本純子は近年、野外公演をはじめ実験的ともいえる創作を行っているが、今作もまた野外劇とも映像上映とも演劇公演とも分類し難い。かつ、それぞれが融合して全100分の印象的な体験をもたらしている。煮詰まっていく女と男の会話劇と、群青色の空が白んでいく夜明けとを、埠頭その場ではなく劇場で上演するにあたっての構造は、挑戦的かつ繊細なエンターテイメントだ。
2022
北千住BUoY
<公演情報>
作・演出:江本純子
出演:遠藤留奈 鈴木将一朗 江本純子
テクニカルディレクター:糸山義則
アシスタントディレクター:糸山和則
衣装:山下和美
照明協力:伊藤 孝
演出協力:菅原 雪、森田結以子
楽曲提供:トミシロ
企画・製作・主催:毛皮族
<オンライン字幕> 本映像の多言語字幕は一般社団法人EPADが2024年度に文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(全国キャラバン)|独立行政法人日本芸術文化振興会)の助成を受けた事業の一環として作成されました。
簡体字字幕翻訳:刘五月
繁体字字幕翻訳:SWSG
英語字幕翻訳:山縣美礼
フランス語字幕翻訳:藤本さとこ
韓国語字幕翻訳:ユック・キョンヒ
スペイン語字幕翻訳:ホセ・アントニオ・アンブリス
<広報文>
河野桃子
<カンパニーウェブサイト>
https://junko-emoto.com/